事業所が抱える従業員の育成問題

介護業界における事業所の運営で成功するためには、人材のモチベーション管理やリーダー育成は必要不可欠といっても過言ではありません。

しかし実際のところ、事業所がリーダー育成をどのような方針で行っていくのかで試行錯誤している場所は多いようです。この問題を解決するには、いかにして人材を定着させ、どのように人が育つ環境をつくっていくかということを考えていかなくてはなりません。

人材に関するポイントについては、人材の確保、定着、育成の3つが考えられますが、多くの事業所において人材の確保に追われ、人材定着や人材の育成に取り掛かれないという厳しい実態があります。人材の定着どころか、確保も難しい状態であり、立ち往生していることが見て取れます。

そのような状態があることから、現場で働く人自身も、「リーダーを目指そう」という気持ちになることは考えづらいといえます。そのためまずは、人材を定着させるためスタッフが辞めない職場を目指すことが第一歩です。それには、仕事に対するやる気をいかに高めるかに尽きます。

離職の理由を探ると見えてくるかと思いますが、介護の仕事自体が嫌だという人は意外と少なかったりします。離職者の理由は、人間関係の不和や運営の在り方ややり方に対する不満である場合が多く、この二つの課題にどう向き合うかが大切になってきます。対策としては、理念の共有と介護従事者主体の組織づくり、そして体験型社内研修の実施が効果的です。

事業所の中身をしっかり人に見せられるよう整えた上で、人材に実情を見せることで、信頼性を得ることができます。そうした地道なアピールを続けることで、人材の確保は容易になっていくでしょう。